漢字学習
9月4日(水)の稽古の学科の時間に、望月 翔太 副道院長が講師を務め、少林寺拳法に関係する漢字の学習を行いました。
今回の問題と解答は、以下の通りです。少林寺拳法に関する漢字の中で、間違えやすいものや、大切な意味を持っているものを10題出題しました。皆さんに、ぜひ覚えてもらいたいところです。
とはいえ、なかなか難しい漢字も多いので、まずは解答を見ながら、講師がその意味するところや覚え方について解説を行います。
以下に、解説した点のいくつかを紹介します。
【ころもへんとしめすへん】
「ころもへん」と「しめすへん」という、間違いやすい偏について、それらの意味の違いを解説しました。
ころもへんは「衣」が変形したもので服に関係し、しめすへんは「示」が変形したものであり、「示」という字は「神に供物を捧げる台」を表していることから、宗教に関係しています。
カタカナのネに点があるかないかがこれらの偏の見た目上の違いですが、ころもへんにある点は衣の字の右部分の名残です。
清水袖師道院の袖の字、実は漢検でいうとなんと2級!だいぶ後で習う漢字だったようですね。
金剛禅の禅、この字はしめすへんであり、当然、禅とは宗教ですが、神を崇めるものではありません。神仏を自分の外側に作るのではなく、自己を見つめ、自己の内にある可能性と向き合うものであります。
【拳という字】
拳という字。少林寺拳法という名称の中に使われている漢字であり、他にも、拳禅一如、破邪の拳、活人拳、拳の三訓、龍王拳、等々、使われることの多い字ですが、挙と間違えられることが多く見受けられます。それもそのはず、拳もまた漢検2級!難しい漢字です。
とはいえ、とても大切で、よく使う漢字です。拳と挙で共通する部分は「手」、それを取り除き、よく見比べて違いを覚えましょう。
【修業か修行か】
基本的には、次のような使い分けをします。
修業とは、学問や技芸、職業のスキル等を身につけることや、単純に強さを求めて努力すること。
修行とは仏の教えを実践すること、精神的な部分も重視して努力すること。
修業については、某バトル漫画ではこちらの表現を使っていると説明しました。
さて、少林寺拳法はどちらでしょうか。
分かりやすい覚え方は、その目的が業(わざ)を修めることか、行(ぎょう)を修めることかを考えてみることです。
いわずもがな、少林寺拳法は人づくりの「行」でしたよね。
本当に強い人間になること。自己確立・自他共楽、理想境建設。ここを目指しています。
一通り解説が終わったら、少しだけ解答を見返す時間を設けた後、問題に挑戦です。
「なぜそうなるのか」その理由とともに学べば、物事は覚えやすいものです。みんな、すらすらと回答欄を埋めていきます。
合掌 少年部の拳士にとっては、まだ習っていない漢字ばかりで難しかったかと思いますが、よくがんばってくれました。
今後も、楽しく勉強していきましょう。(望月 翔太)