法話
Shorinji Kempo

今を大切に踏みしめていけば不安は消えていくぞ

今日は昨日の続きのようなものですが弘章君と同じことを感じている君たちへのメッセージを開祖の言葉をおかりしてお応えします。

 

開祖の言葉を考える その③

『人間は変わるし、また変わらなければつまらない。毛虫だっていつまでも毛虫でいないだろう。途中で死なないかぎり、ある日必ず蝶になる。君らだって今だ、蝶に脱皮しろよ。何かでハッと目覚める可能性は人間ならもっとあるはずだ。「そのうち徐々になるから待ってください」では、人生終わってしまう。くだらない奴にかぎって、結局は自分で自分をごまかしているだけなのに、「男がそうやすやすと変わったら格好悪い」とか、「己の道は己で究める」なんて気取ったセリフを言う。でも間違っていた、自覚した感じることがあった……と、ハッとすることがあったなら、すぐに改めて恥ずかしいことないぞ。「忽然ときょうから変わる」ことに、もっと大胆になれよ。』

                   (1971年3月、武専別科卒業式より)

 

いままでの生活を後悔することはないと思うよ、今の君に気付くのに必要な時間や考え方だったのです。

要はあまり先のことを考えすぎて不安になるからダメダメになってしまうのです。

先日、お母さんにもお話ししましたが、未来なんかどう変わるかわからない。ゲームだってちょいと前までは「遊び」としか考えられていなかったのに今では「Eスポーツ」と呼ばれ何千万も稼いでいる人もいる。今や日本の成長産業の一つだよ。

「野球」やっていれば頑張んなさい!!「ゲーム」やっていれば遊んでいるな!!!という方が時代に取り残されている。

様はメリハリと節度、情熱をもって現在を大切に踏みしめていけば。野球でもゲームでも変わりはないということです。

その「大切」という言葉の中に「他者に頼らない自己管理をできるようにする。」ということで、他者には親も含めた自分以外の人、つまり、己こそ己の寄る辺とせよということなんだよ。

そこが足りないと周囲の人に迷惑や心配をさせてしまうことになる。

道院は君を支える場所です、

しっかりと参座して金剛禅を学んで心の柱を作りだしなさい。

 

困ったときには道院に相談していただければよいのです。

道院は少林寺拳法のスポーツ教室ではありません。支え合い高めあう場です。

金剛禅では皆さんの道院への参座をお待ちしております。

是非、見学やご相談にお越しください。

                道院長 江間秀樹

携帯 090-3835-9109

(仕事中は個人の携帯は所持できませんので夕方6時から7時にご連絡してください。)

※ショートメールは確認次第、時間を見て返信いたします。

Mail hideki362018772@gmail.com

(メールでのご相談いつもありがとうございます。門信徒と保護者、障がい者関連以外の皆さんも気軽にご相談ください。)

                           

子供の自立と親のかかわり方

観察力があり呑み込みの早い弘章君。

昨日の法話は彼をめぐって「親と子のかかわり方」という論議になってしまいました。

子供の考え方と親の考え方の違いを、皆もよく感じとれたのではないでしょうか。

 

親にとって子供に求めることって何でしょう。

「してあげる」という態度を身内が止めなければ、「してもらって当然」と思う子が育って当たり前だとは思いませんか。

親が子供を心配しすぎる余り、いつまでもかまい過ぎれば、子供は頼みやすい親に押し付け、依頼心が強くなっていくのです。いつまでも親が出て解決しなければ何も自分では出来ない、判断力も、責任感も無い人間になってしまうのは必然ではないでしょうか。

社会に出れば、自分中心ではいられない現実ばかりで、当然、負うべき分担からも逃げているようでは、負担の増える周囲の誰からも受け入れられず、居場所のない子にしてしまうことになります。

いつも親を頼り、頼れる親がいなければ不安に圧し潰されてしまうようになってしまってもいいのですか。それでは親もいつまでも「この子はやって行けるのか・・・。」と不安を抱え続けて行かなければなりませんね。

ならば、「親亡き後」を考え、教えるべきは「自分で自立して生きていける力」を養わせることではないのですか。

子供が熱中することがあるのならば、それは幸いだと考え、どんな方向性で生きていく術に結び付けられるのかを考え期待してあげた方が可能性の芽を伸ばすでしょうね。

子供が集中できる、環境を整えてあげた方が自分で力を伸ばしていくものです。

「一芸に秀でる者は多芸に通ずる」という諺がありますが、会得の仕方を身に付ければ、その経験を活かし成長出来る様になっていくのです。

子供は色々なことにチャレンジして能力を身に付け、自分の可能性を見つけ出していく事が重要なので、親の言うことを聞いてよい子にしていれば良い等と考えさせてしまう方が失敗だと私は思います。

金剛禅では「己こそ己の寄るべ、己をおきて誰に寄るべぞ、良く整えし己こそまこと得難き寄るべなり、自ら悪をなさば自ら汚れ、自ら悪をなさざれば自らが潔し、潔きも潔からざるも自らのことなり、他の者に寄りて潔むることを得ずと唱え、「自立」という方向性を示した上で、物事の学び方(修行の心得)を教えています。

子供にとっては理解の出来ない、「押し付けにしか感じなくなってしまう」教え方では何も身に付きはしません。

他人から見れば親が安心したいだけで、子供の将来を考え干渉しすぎです。

家族で相談しながら本人の納得できる予定表を作り、目覚まし時計でも与え時間を自分で管理させることから始めてはいかがですか。

一歩一歩の自立に向けた成長を褒めて伸ばせばお互いにストレスが無くなっていきますよ。

男は社会のなかでもまれて強くなっていかなければ、自分の新しい家族をつくり、支えていく力を身に付けることは出来ません。いつまでも心配していたいですか。

言い方がきつくなるかもしれませんが、いつまでもオシメを替えているようなかかわり方ではダメですね。親のかかわり方も「育てる」から「鍛える」に変化させ、離れ「自立させる」と変化していかなければなりません。

金剛禅では、これを「拳の三訓」として説いています。拳士たちには別の表現で教えていますが、親御さんに解りやすく説明しますと

「主」=「愛という基本を教え育てる」

「破」=「自分の愛を身に付けさせる」

「離」=「自立させ自分の愛を守らせる」

という関わり方の変化です。

不安は言い出せば大きくなっていくだけです。負の感情から抜け出すために

「心配せずに、怒る心も持たず、成長を感謝して、物事に励む、他人への親切を忘れない」

そういう姿勢で、ご自身の安心も築かれてはいかがでしょうか。

また、ご相談ください。

 

Mail hideki362018772@gmail.com

 

「ただの拳法屋になるな」という開祖の遺志だから

今日は質問メールを頂きましたのでお答えすると同時に

開祖の言葉を考える その② です。

 

「先生に興味を持ちネットで『江間秀樹』と検索したところ、少林寺拳法以外にも障がい者支援や献血推進と色々なことをされているようですね。別々の方と思いきや画像で観ると同一人物だと分かりました。どうしてそのようにいろいろなことに取り組めるのですか?」というご質問ですが、

 

答えはすべての根っこが「金剛禅への信仰」に根差した取り組みだからです。

 

金剛禅開祖 宗道臣は遷化された年(1980年1月鏡開き式・年頭あいさつ)において

 

「私はよく指導者、指導者という。いつ何が起きるかわからんが、そんな時、何とかできる、慌てずにそれを切り開ける、これがリーダーだと思う。

…どうか『突け、蹴れ、お前は足が三寸高くなった、えらいやっちゃ』なんて、そんなくだらない指導者になるな。もっと立派な社会人として役に立つような指導者を少林寺拳法は育てたい。」

という呼びかけをされていました。これは私達、門下にとって遺言ともいえる言葉なのです。

 

開祖は常々我々に、自信や勇気や行動力、正義感と慈悲心を身に着けた人材の育成こそ我々のなすべきことであり、ただの拳法屋になるなと説かれていたのです。

 

金剛禅を信仰する私にとっての人生の課題は、習ったこと学んだことを社会のための運動として役立てることです。

 

障がい者の就労を手助けするのに、また、患者さんたちに血液を送り続けるために、これらの必要性を感じる機会に人生の中で恵まれました。そして、そうした目的を共有できる、人材を育成するためにも少林寺拳法を指導しながら金剛禅を説いているのです。

 

開祖は

「愛だけでは世の中は決してよくなりません、自分を捨ててでも正しいものを助けるという力を養うことが大切なのです。…
少林寺拳法の拳士は一人残らず正義の勇者であれ!! 」(1972年鏡開き式 より) 

という言葉も遺されています。

 

是非、金剛禅を一緒に学んでみませんか。共に学べる機会を楽しみにしています。

(メールでのご意見ご感想ご質問ありがとうございます。)

Mail  hideki362018772@gmail.com

 

 

バスタオルとフェイスタオルのどちらを選びます?

昨日は私の勤めているこども園の運動会でした。心配されたお天気も大丈夫だったのですが、一昨日の雨でグランドには所々に水たまりが出来てしまっていました。

運動会を始めるにはグランドの整備をしなければいけませんでした。

バケツと水を吸い取る物が必要です。

そこで職員がありったけのバスタオルとフェイスタオルを用意しいたのです。

あなたはどうすれば良いと思いますか?

 

  A.バスタオルを使う

  B.フェイスタオルを使う

  C.両方とも使う

 

私の出した答えは、この状況では(B)のフェイスタオルだけを選択し

バスタオルは使わないようにお願いしたのです。

 

バスタオルは水をいっぱい吸ってくれますが、力に自信がある人でないと一人で絞ることが出来ません。

こども園の園児たちには無理です。

 

この作業をするのには、一人一枚ずつ使うとたくさんの洗濯物が出ますよね。

洗濯が面倒だからと捨ててしまうのはもったいないです。

フェイスタオルは一度にたくさんの水は吸い取れないけれど、子供達でも一人で簡単に絞れます。

吸い取る回数を増やせば良いのです。

作業が終わった後に洗濯するのも楽でした。

 

目の前の事だけを考えるのではなく、後の事も考えて物を選んだり行動したりすると良いですね。

 

                              by さと子

(今日は緊急事態宣言期間中、練習をお休みにしていたので久しぶりの練習でした。道院長から法話をしようと言われ行った内容です。)

皆さんの見学をお待ちしています!!

他人に説く力を持つことから始めていたら・・・

今日は開祖の言葉を考える その➀

開祖は私たちに「リーダーになりなさい。」と説かれましたが、いくら金剛禅を学び、少林寺拳法で身体を鍛えても、他人に対する「説得力」を持てなければリーダーにはなれません。

 

人前に立ち話し、理解して共感していただくということはとても難しいことなのです。

先ず、知識が必要ですし、それに人前に立つ胆力がなければ、上がってしまい、何も伝えたい事を言葉にして話すことは出来ないでしょう。

人前に立ち、準備した言葉を並べても共感を得ることは出来ません。聞く人から見れば、単に「放送」にしか聞こえていないのです。

 

私は献血の呼びかけを街頭に立ちお願いしているのですが、「献血をお願いします」という看板を持って、単に「献血をお願いします。」と呼び掛けても、ほとんど効果はありません。

今、どういう方たちがどういう状況で血液を待ち、何型の血液がどれだけ欲しいのか。それを人前に立ち話し掛けることで、善意を引き出し、背中を心で押すから、その心に応えて献血に向かってくださる方がいるのです。

 

「今の自分に何が出来るのか、そして、将来、何が出来る様になりたいのか。」そう自問自答をしながら金剛禅を学んできたことで、私はこうした活動が出来る様になってきたのです。

金剛禅では「鍛えたこぶしはどこへ行く」と説き、「半ばは自己の幸せを、半ばは他人の幸せを」に対する実行を促しました。是非、そうしたことに目を向けられる仲間として育っていって欲しいと願いながら指導しています。

 

金剛禅の道院では「少林寺拳法を超えた少林寺拳法」と呼び、社会に貢献する仲間づくりを行っています。是非、お近くの道院に足を運び、道院長と話してみてください。見学・ご相談をお待ちしています。

                         道院長 江間秀樹

引佐道院 連絡先

江間 携帯 090-3835-9109

Mail hideki362018772@gmail.com

(皆さんからのご意見・相談をお待ちしております。)

馬鹿にならない挨拶の重要性

挨拶や返事が出来ないと、自分の居場所を作ることが出来ず孤立してしまうことすらありますよね、はね返って突っ張っているのか挨拶という礼儀を守らない、あなたは、かっこいいのではなく、異物扱いされて集団に溶け込むことを拒まれてしまいます。

挨拶や返事は集団生活の中での、最低限守らなければならないルールとなっているのです。

 

さて、今回の授業では挨拶を無視し、気が付かない振りをして見せました。

生徒の皆さんに挨拶や返事の大切さを知っていただくためです。

挨拶しても、返してもらえないととても感じが悪いし、その場にいづらいですよね。

無視されたのかもしれないと感じると、その人に対してその後も話しづらくなってしまうものです。

あなた方が、社会に出たときにそんな状況になれば、周囲からの合理的配慮は期待できないでしょう。

あなた方が、挨拶もしなくなれば、「あの子は親から何を習ってきたの?社会に出られるほど成長できていないじゃない・・・。」と追い込まれて行ってしまいます。

さて、そんなことにならないための工夫があります。

それは、「〇〇さんおはようございます。」というように挨拶の前に名前を入れて呼びかけることです。

これでも、あなたを無視すると、それを見ていた周囲の方は、「名前まで付けて挨拶しているのに無視するなんてひどい人だ・・・。」と批判は相手の方に向けられるようになるのです。

ほとんどの場合、名前まで付けて呼べば、自分に対する挨拶だと理解してコミュニケーションし易くなるものです。

周囲のあなたへの支援力を高めるためにも、あなたがたもしっかりとした挨拶が出来るようになりましょうと教えたのです。

そして、『女の子は「明るい笑顔」で、男の子は「凛々しい顔」であいさつや返事が出来るように毎日、練習しようね。』とお話したのです。

 

金剛禅では「礼」を重んじています。礼式は仏門ですから合掌ですが、お互いに合掌しながら相手の徳性を敬いあうという意味を持ちます。入門したその日から礼式、作法を学び、礼の大切さを身に付けていくのです。また、合掌は構えの一つでもあり、相手を観る目を養い、凛々しい顔に自然となっていくのです。

是非、体験しにお近くの金剛禅の道院にいらしてください。

 

                      道院長 江間秀樹

八つの教えを手段として工夫してみてください

今日は授業への質問のお応え 8回目(最終)です。

『 ⑧基本を礎に進化(マンネリ化しない取り組み方)

 

常に「計画・実行・評価・改善」の繰り返し出来ることを増やして行く、

能力を磨いていきましょう。                     』

についての

「出来ることを維持していく事も難しいのに、増やしていけるのでしょうか。」

という質問をいただきましたね。

 

だからこそ、「目標・順序・基本・理・経験・バランス・管理」というこれまでご説明した内容を工夫頂き、常に一歩上の段階に上げていく「計画・実行・評価・改善」の繰り返していくという八つ目のこの項目が必要となってくるのです。

企業の工夫さえあれば、毎日を何もせずにいても急にパッと何かが出来るようになるというものではありません、努力の積み重ねで人は力を得ることが出来るのです。その力が自分の未来を明るくしていくのです。

 

金剛禅は、「己こそ己の寄るべ、己を措きて誰に寄るべぞ、良く整えし己こそ、まこと得がたき寄るべなり、自ら悪をなさば自ら汚れ、自ら悪をなさざれば自らが浄し、浄きも浄からざるも自らのことなり、他の者によりて浄むることを得ず。」という根本仏教の法句経を重んじ、自立を重んじた「自己確立」と助け合う「自他共楽」を説いた教えです。

主行である少林寺拳法は、六百数十ある技術を昇級・昇段しながら学び取って行くうちに、別々の技術に共通点を見出し、合理的な対応(理)に気が付き上達が図れるという修養体系をとっています。そして、法を探求する姿勢を持つようになるのです。そして、それとは別に学科として編集された「教え」の数々を学び、肉体面の充実と同時に精神面の向上を促し、自信・勇気・行動力・正義感・慈悲心を向上させる姿勢が持てるように、精神を導いていく二つの入り口を持った、「拳禅一如」「宗門の行」となっているのです。

 

誰も頼りとせず、何の手段も持たず限界になる前に、是非、金剛禅の道院を見に来てみてください。仲間を持てれば・・・変われます。皆さんをお待ちしています。

 

                               道院長 江間秀樹

家庭での教育と支援力が維持する力の根本です

他者への依頼心や責任転嫁では物事を維持して行く力は生まれません。

今日は授業への質問のお応え 7回目です。

 

『 ⑦体調の自己管理(安定した戦力としての最低条件)

仕事に支障を出さない社会人の基本として、正しい姿勢を身に付け、

安定した戦力としての自覚を持つことが自分を護ることになります。 』について

 

 「障がい者の雇用について、企業が様々な努力をするべきではないのですか」というご意見に対してのお応えです。

 

基本的に企業への就労と、福祉的就労は全く違うものだと理解して行かないと、企業へ就職し、自立していくという道は実現出来ないと感じます。得られるようになる収入も全く違うものなのです。

障がい者雇用を維持して行きづらくしている理由の中で、多い事例が「体調の管理が出来ていない」場合が多いのです。

働き始める前に出社した時からフラフラで働かせる状況になく、家族に連絡して迎えに来てもらう事がよく起こります。

本人に「どうしてフラフラなの?目の周りがクマになっている、昨夜はしっかりと眠ることが出来たのかい。」・・・「何時から何時まで眠れたの?」・・・「布団の中で何をしていたの?」と尋ねると、布団に入り横にはなっていたものの、布団の中で朝まで動画を見ていたことが分かったのです。

親御さんはお子さんが、家を出て出社したから安心していたものの、会社から突然呼び出されたので、何事かと思い駆けつけると、フラフラになっている息子さんを見て、最初は、会社で何があったかを責めるように問い詰めてきたのです。

そこで、彼から私たちに話された「布団の中で、携帯で朝まで動画を見ていて、眠っていない。」という内容を、本人から親御さんに伝えさせたのです。

「就職したのだから、家を送り出しさえしてしまえば、後は会社が何とかしてくれるだろう。」という親御さんの甘い認識から、適切な睡眠指導が出来ていなかったのです。

 

社会人になれば当然、働き続けるためには体調の管理が重要になります。知的障害者の就労は肉体労働がほとんどですから、体力面についても八時間労働を耐えられる体力が必要になるのです。睡眠不足で耐えられるわけがありません。働き始める前に、周囲で気が付いたから事故にはなりませんでしたが、そのまま、作業現場に誰にも指摘されずに入ってしまっていたら、機械への巻き込み事故を起こしていたかもしれません。

これは、ご家庭の支援力の問題です。

家庭の支援力は就労を維持していく上で、とても、重要な事項だということが皆さんにも理解することが出来たのではないでしょうか。この障がい者スタッフの場合は両親ともいますが、片親や身寄りのない人もいるのです。ご家庭での怠りや不和は翌日の仕事に大きく影響してしまうのです。

支援力や指導力を、家族が持たないと知的障害・発達障害・精神障害の場合は、学校で習ったことは維持されません。だからこそ、実習期間は永く、見極めは厳しいのです。

金剛禅の道院では、少林寺拳法を学びながら護身技術の会得と、精神性の向上、健康の獲得を三大目的として取り組んでいます。ご家族で取り組めば親御さんにも正しい指導力を身に付けることが出来るようになります。

様々な家庭の事情も抱え、相談するところもない方もいらっしゃるでしょう。ぜひ、最寄りの道院を探してご相談ください。

また、私でよければ、下記のアドレスまでメールにてご質問ください。このようにホームページにてお応えし、支援できることもあると思います。

 

mail hideki362018772@gmail.com

 

追記

今回、頂いたメールのおかげでブログの更新も毎日のようにすることが出来ました。

皆さんからの質問は、他の親御さんの参考にもなると思います。これまでの経験や障害者就労アドバイザーとして学んだり、研究したりしたことで知ることの出来たことを皆さんにもお伝えしたいと思います。これからも質問をお待ちしています。

                                 道院長 江間秀樹

 

あきらめてはいけません 求めるから力は生み出せるのです

今日は質問へのお応え 6回目

 

『 ⑥片寄らない力をもつ

         総合力と質の向上を図り、協調性を育成すると他人から求められる人材になれます。 』に対しての

 

「そんなにいろいろな仕事への対応が出来なければ、知的障がい者は企業に雇用されないのでしょうか」という質問でした。

 

企業では周囲の社員に負担感の無いように障がい者雇用をしなければ、担当する部署の理解が得られないという問題が起こります。フロントは現場からの「何をさせたらいいの?誰が指導するの?」という問題にしっかりとした対策が準備できなければ話は進みません。法定雇用率で障がい者雇用を進めなければならないものの、仕事を生み出せないという現実に直面し、挫折するのです。

合理的配慮が義務化されたことにより、しっかりとした指導が出来る環境でなければならない。それには、管理者を作らなければならないという人件費の負担も増えます。現在、障がい者雇用を求められるのは50人以上の社員を抱える企業ですが、果たして、その規模の企業でその費用を捻出するのと反則金を払うのとどちらが現実的でしょうか。

障がい者雇用を成功している企業の共通点は障がい者を戦力として育てる術を持っているという点です。

こうした企業では雇用の段階で能力に対するチェック力が高いのです。

業務委託訓練やトライアル雇用で長期間の実習の中で、就業意欲や家庭の支援力を観察し、雇用が決められるのです。面接会でも、企業はほぼ軽度の身体障がい者狙いなのが現実なのです。

そうした現状に知的障がい者が就労を求めていくのですから、訓練されているかどうかは大きな判断条件になります。

就労できたとしても、8時間の労働内容を一つの作業で固定できる企業は少ないでしょう。様々なことに対応しなければならないのが現実なのです。これに対応出来る力があるほど就労のチャンスが大きくなるのです。バランスの良い訓練を受けた経験のあるものほど採用されやすくなるのです。

訓練校に入れる方はほんのわずかですが、少林寺拳法は最寄りの市町にあり、とてもバランスの良い訓練をしています。技術には剛法(突いたり蹴ったり)と柔法(投げたり固めたり)があり、体感を整える整法(人体の熟知)、学科や法話で姿勢や取り組み方も学ぶことが出来るのです。

金剛禅の道院に見学や相談に来てみませんか。どこの道院でも頼りになる先生方が皆さんをお待ちしています。     

凡を非凡へと磨く術があります

今日は質問へのお応え 5回目

『 ⑤数をかけ経験知・判断力を養う(経験したことを記憶する訓練)

 

「理解すること」と「出来ること」とは違います。理解不足・不慣れでは仕事に「滑らかさ」が出せません。経験を積み重ね洗練された動きの獲得、「そのタイミングでそれを行う」という訓練が重要です。       』

この部分に対するご質問ですね

「同じことをやろうとすると、飽きて集中できなくなってくるので、なかなか、上達は難しいのです。」というご意見だったと感じました。

 

これに対するお応えは「目標の持たせ方を工夫すること」だと思います。

「こうなるためにはこれが必要なんです。こうしなさい。」という指導の仕方すると、一見、目的を説いているように見えているのですが、この方法では目的自体に自分の意思が生まれず理解できていない場合が多く生じます。集中力や熱意を持った行動を生み出すことは難しいでしょう。

 

私はよく質問をするのです。「君はこうなりたい。それとも、こうなりたい。どちらが良いと感じますか?」という質問です。価値観を高く持てるように誘導していく事で「目的にに向けた努力」を引き出すのです。そこで「こういう手段があるのだけどやってみるかい?」と促し、次にちょっと先生の手を見ていてごらん。今からグーとチョキとパーを出すからね。

「グー、チョキ、パー」「グー、チョキ、パー」「グー、チョキ、パー」「グー、チョキ、パー」「グー、チョキ、」

みんな、次に先生が出すのは何かな?

生徒たちはみんな大きな声で「パー」と答えてくれました。

『みんな同じ事を繰り返していると、次がどうなるのか分かるようになることが多いだろ、それに、迷うことが無くなり、早くできるようにもなるよね、さっき動画で見た、お兄さんの仕事はとても速かったよね、こうやって出来るようになったんだよ。あんなにしっかり働いてくれる人が仲間にいたら君なら「助かるな」と思わないかい、「邪魔だ」と思うかな?』

「それが、戦力になって支えあうということなんだよ」と教えたのです。子供たちは目を輝かせながら、その後のお話にも集中してくれていました。

 

金剛禅では、「やりなさい」という苦行ではなく、目的意識を引き出す、養行を練習形態としています。「修行」とは言わずに「修養」と呼んでいるのもその姿勢から生まれた言葉です。釈迦の教えにもあるように、張り詰めすぎた弦は切れるが、少し緩んだ弦は良い音を出すという取り組み方なのです。

どなたでも安心して始めることが出来ます。少林寺拳法を始めてみませんか。

最寄りの道院に見学にお越しください。

                                                                 道院長 江間秀樹

mail hideki362018772@gmair.com