今日はメールへのお応えの続きです
「一時的にでは無く、集中力を引き出して、理解させるのには、どんな工夫をすればいいと思いますか・・・。工夫の方法が知りたいのですが、教えてください。」というご質問です。
私が聖隷クリストファー大学から依頼されて、障がい者の就労の安定をさせるための研究に参加したことがあります。その際に問題になったのが、障がい者が就労していく中で、粗雑化・簡略化・省略化という現象が起きてトラブルの原因になっているということでした。
私たちも、物事を学び、習熟するとコツをつかみ、動きがスムーズになってくるのですが、これと同じ部分で慣れが及ぼす影響がこの「粗雑化・簡略化・省略化」という行動へと結びついてしまうために癖になった行動は直すことが難しいということが分かりました。
正しい基本の行動を指導したならば、その行動が雑になったりしていないかをチェックし続けて約束事として維持して行く必要があるのです。
そこで、必要なのが「難易度と緊張感のコントロール」という方法です。
時間が経過する中で、物事に習熟していけば慣れが生じ、行動を略すことは上達の過程でもあるわけです。その部分で行わせることに対しての難易度を徐々に上げていく事で緊張感が維持できていくようにコントロールすることが大切になります。
金剛禅では、少林寺拳法を学ぶ中で昇級・昇段をしていく中で科目が決められていて、初歩の技術から応用の技術へと進んでいくうちに、拳系によって幾つかの基本の理があることに気が付くようになってくるのです。その理を理解して自由に扱えるようになると更に深い部分の法則を理解できるようになるのです。
私たちは、少林寺拳法を学び、指導しながらこの手段を身に付けていくのです。
ぜひ、物は試しです。少林寺拳法を学んでみませんか、私達、金剛禅の道院では皆さんの入門を歓迎いたします。
道院長 江間秀樹
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