家庭での教育と支援力が維持する力の根本です

他者への依頼心や責任転嫁では物事を維持して行く力は生まれません。

今日は授業への質問のお応え 7回目です。

 

『 ⑦体調の自己管理(安定した戦力としての最低条件)

仕事に支障を出さない社会人の基本として、正しい姿勢を身に付け、

安定した戦力としての自覚を持つことが自分を護ることになります。 』について

 

 「障がい者の雇用について、企業が様々な努力をするべきではないのですか」というご意見に対してのお応えです。

 

基本的に企業への就労と、福祉的就労は全く違うものだと理解して行かないと、企業へ就職し、自立していくという道は実現出来ないと感じます。得られるようになる収入も全く違うものなのです。

障がい者雇用を維持して行きづらくしている理由の中で、多い事例が「体調の管理が出来ていない」場合が多いのです。

働き始める前に出社した時からフラフラで働かせる状況になく、家族に連絡して迎えに来てもらう事がよく起こります。

本人に「どうしてフラフラなの?目の周りがクマになっている、昨夜はしっかりと眠ることが出来たのかい。」・・・「何時から何時まで眠れたの?」・・・「布団の中で何をしていたの?」と尋ねると、布団に入り横にはなっていたものの、布団の中で朝まで動画を見ていたことが分かったのです。

親御さんはお子さんが、家を出て出社したから安心していたものの、会社から突然呼び出されたので、何事かと思い駆けつけると、フラフラになっている息子さんを見て、最初は、会社で何があったかを責めるように問い詰めてきたのです。

そこで、彼から私たちに話された「布団の中で、携帯で朝まで動画を見ていて、眠っていない。」という内容を、本人から親御さんに伝えさせたのです。

「就職したのだから、家を送り出しさえしてしまえば、後は会社が何とかしてくれるだろう。」という親御さんの甘い認識から、適切な睡眠指導が出来ていなかったのです。

 

社会人になれば当然、働き続けるためには体調の管理が重要になります。知的障害者の就労は肉体労働がほとんどですから、体力面についても八時間労働を耐えられる体力が必要になるのです。睡眠不足で耐えられるわけがありません。働き始める前に、周囲で気が付いたから事故にはなりませんでしたが、そのまま、作業現場に誰にも指摘されずに入ってしまっていたら、機械への巻き込み事故を起こしていたかもしれません。

これは、ご家庭の支援力の問題です。

家庭の支援力は就労を維持していく上で、とても、重要な事項だということが皆さんにも理解することが出来たのではないでしょうか。この障がい者スタッフの場合は両親ともいますが、片親や身寄りのない人もいるのです。ご家庭での怠りや不和は翌日の仕事に大きく影響してしまうのです。

支援力や指導力を、家族が持たないと知的障害・発達障害・精神障害の場合は、学校で習ったことは維持されません。だからこそ、実習期間は永く、見極めは厳しいのです。

金剛禅の道院では、少林寺拳法を学びながら護身技術の会得と、精神性の向上、健康の獲得を三大目的として取り組んでいます。ご家族で取り組めば親御さんにも正しい指導力を身に付けることが出来るようになります。

様々な家庭の事情も抱え、相談するところもない方もいらっしゃるでしょう。ぜひ、最寄りの道院を探してご相談ください。

また、私でよければ、下記のアドレスまでメールにてご質問ください。このようにホームページにてお応えし、支援できることもあると思います。

 

mail hideki362018772@gmail.com

 

追記

今回、頂いたメールのおかげでブログの更新も毎日のようにすることが出来ました。

皆さんからの質問は、他の親御さんの参考にもなると思います。これまでの経験や障害者就労アドバイザーとして学んだり、研究したりしたことで知ることの出来たことを皆さんにもお伝えしたいと思います。これからも質問をお待ちしています。

                                 道院長 江間秀樹

 

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