「~してもらうのではなく、自分で~をする」姿勢が自立の一歩です

今日は、「浜松市立笠井中学校で授業をしてきました」の記事をご覧になった方から、質問のメールをいただきましたのでお答えいたします。

『 ➀目標や価値観を持った努力

目的意識や正しく周囲からも認められる価値観の持ち、

良い仕事を多くできるようにする。』

 

今日はこの部分への質問からお答えします。障害を持ったお子さんが、何かをする時にマイペースで出来るのを待ち、出来なければ手伝って完成させれば良いのでは、障害があるのだから周囲が気を付け配慮するのが当たり前なのでは・・・。というご意見のようですが、「企業への就労を目指すのには・・・。」というお話を求められた上での講義だとご理解いただければよろしいかと思います。

企業は福祉ではありませんから、収益を出さなければ雇用は維持されません。障がい者の就労においても、重要な条件は「安全性・品質性・生産性」の確保であり、PL法(製造物責任法)等の各法律への遵守は同等に求められるのです。

約束事を守り続けることでこれらを実現出来るようにしていくのが、「合理的配慮」であって、企業へは障がい者が安心して、仕事をすることが出来る環境を作り出すことが求められていますが、それは、採算を度外視して遊ばせていればよいという話ではありません。

このことを特別支援学校では、しっかりと理解し、周囲がしてあげる教育をかえなければ、知的障害者の方には、条件の良い就労のチャンスは生まれてこないでしょう。

例え運よく就職できても、それを維持していく事は非常に困難なことなのです。だから、あしたか訓練校のような「訓練教育」へ進路したものと、特別支援学校での「養育」しか受けていないものでは大きな差が生まれているのです。

しかし、訓練校に行ける者はほんの一握りです。だから、これを乗り越えてチャンスを得ていくために必要なのが、お話で取り上げた8つの項目なのです。これを、わかりやすく言えば、

➀目標を常に持ち②順序を守り③基本的な約束を守り続け④仕事を理解し⑤判断力を向上させ⑥総合力を向上させ⑦体力を補う姿勢を身に付け⑧改善活動と確認を怠らないということになるのです。

これは、私が障がい者雇用で採用された社員を、教育するために、金剛禅の「修行の心得」を応用して用いたものです。

当日の授業では、育てた社員の働いている姿を動画で見せ、「自立」に必要な取り組み方として説明させていただきました。

「障がい者だから・・・。」と思って見始めた生徒や先生方の動画への感想は「全く障がい者に見えなかった・・・プロ!!」と驚いていました。

生徒さんたちや先生方も、甘くない現実を知り、生徒からは、「普段先生たちから教えられていることの大切さが分かった。」、そして、先生方からは「教えていることの真の意義が分かりました。」との感想が聞かれました。

 

「どうすれば授業に呼ぶことができますか?」という質問については

この授業は、静岡労働局の障害者就労アドバイザーとして中学校より呼ばれました。知的障害者への担当は大井川以西、発達障害者へは全県下の担当となっています。静岡労働局の職業対策課への申し込みとなります。また、個別での相談は日曜日の練習時に湖東町の礼拝施設で対応させていただきますので連絡してからお越しください。

道院長 江間 090-3835-9109 mail hideki362018772@gmail.com

 

 

 

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