令和7年度 静岡県高体連少林寺拳法専門部 技術講習会(静岡市北部体育館)
4月27日(日)、中井弘佑・内藤大将本部指導員を招いて技術講習会が行われました。
少林寺拳法を始めたばかりの見習を含めて、約90名の中学生・高校生・大学生が参加してくれました。
【 鎮魂行 】(主座:木村 打棒:加藤)
【 各校・所属紹介 】
高校・大学・拳友会の順に自己紹介を行いました。
【 準備運動 】 (中井)
簡単なストレッチの後には、「色々な蹴り方を練習しましょう」と、
片足で蹴りを繰り返して前進、天地拳第四系の号令1・2の飛二連蹴の連続で前進。
最初は余裕の笑い声も、跳蹴で前進の指示には、「エェ~~」の悲鳴のような声も。
それでもやっぱり若者のパワーはすごいです。高いジャンプに感心します。
【 全体基本 】 (内藤)
「基本は地味ですが、地味なトレーニングをしないと上達はしません」と、突き・蹴りの基本を学びました。
〈突きの基本〉1.姿勢が良いこと
2.中心でインパクト(当たった瞬間が体の中心であり、そこから伸ばす)
〈蹴りの基本〉1.足裏の上に頭があること
2.歩くように力を抜いて(右のおしりの上に左のお尻を乗せるイメージで蹴る)
〈振突〉両手を正面で合わせて野球のバットを振るように。
〈順蹴〉他の人に後ろに立ってもらい、後ろの人を押さないように順蹴をする。
先ずは突きと蹴りの基本の説明から。( )の中に文字を入れて下さい。
(受講者の感想より)
・足をもう少し上げ反対の足の角度などを注意されました。次からは直せるように努力します。更に早いスピードについていけるようにしたいです。
・蹴りをする時の圧を変えないようにする練習が印象的でした。足の親指側に体重が乗らないように気を付けたいです。
・突きや蹴りの重心移動等を詳しく教えて頂いて、意識していきたいと思いました。
・順蹴をする時に軸足がふらついていることを再確認できた。日々の練習で気を付けていきたい。
・突き・蹴りがいつも癖ですごく力が入ったままやってしまっていることに悩んでいたので、インパクトの位置、歩くように力を抜くことを大切にして明日からまたがんばりたいと思った。
また、ぐらつかないくらい軸を安定させることを目標にする。
・ここまでやり慣れてきて、意識することを忘れていた所に気付くことができて良かったです。気付くだけじゃなくてこれから直していけるように練習していきたいです。
・振突や順突・逆突といった自分が苦手で後で聞こうと思っていたことが、基本の場で知ることができて良かった。自分が真ん中のところで突くことや、蹴りのときは頭を動かさないことを新たに意識したい。
【 資格別技術① 見習 】(内藤)
運用法の基礎
ぼんやりと相手の全身(頭から足まで)を見ること、
剛法では上段逆突と内受、振突と外押受などの受けの練習をしました。
【 資格別技術① 級・有段 】(中井)
〈受けをするには体の中心から〉
攻者:左前の上段逆突のみ
守者:内受・外受・流水受などを自然に体が動くように連続して行う。
〈天地拳第一系の相対〉
同時受けの内受はしっかり行う。
基本形は単発の1、2、3、4の動きだが、1・2、3・4の二連の動きでやってみる。
〈天地拳第二系の相対〉
いつもの動きを変化させてみる。開退を順退に変える。
〈天地拳第三系の相対〉
本来は多方向への攻撃だが、正面のみの攻撃に変え相対で行ってみる。
〈龍王拳第一系の相対〉
5番中段突に対して下受を打払受に替え、6番上段突に対して逆転身して上受をする。
(受講者の感想より)
・受けが上手く出来なかったので、次からはしっかり相手を見て自分を守れるように努力します。
・テンプレートの動きだけに捕らわれず、変化した動きをしてみることで、技の応用力が上がると感じました。天地拳第三系の相対が楽しかったです。
・演武で使えそうな技と、その応用を教えて頂きました。演武講習で使いたいです。
・連絡変化のすごさを知った。まだ定番の構成しか考えられないけれど、もっと自由にいろんなことができるようになったらもっともっと楽しいのだろうなと思って頑張ろうという気持ちが強くなった。ひとつひとつの動作を大切にして全体をよく見て学びたい。
・大きな手の動きにばかり目がいってしまうのが今まででしたが、小さな足や腰の動きを基にして大きな動きができているのだと知れたので、これからは全体の連動性も考えて教わっていきたいと思います。
・普段は一緒にやる機会のない大学の人や二年生の茶帯の子と修練できて楽しかった。やったことがない事も多く、難しかったがこれからに生かしていきたい。
【 資格別講義 】(見習:内藤 級:森上 有段:中井)
「少林寺拳法の魅力を」テーマに、三つのクループに分かれてお話を伺いました。
パソコンの中には、話して動いている生前の宗道臣先生の姿が。
(受講者の感想より)
・他校の人たちと関わることで相手の事を沢山知れた良い機会でした。
・相手をよく知る事の大切さを学びました。レアカードになれ。コミュニケーション力を高めていきたいです。
・少林寺拳法のことを後輩に伝えて、少林寺拳法の輪を広げていくことが大切だと思いました。
・後輩に繋ぐためどうすれば良いかを考えました。グループで考えたことを実践したいです。
・宗道臣先生が実際に話をして、動いているところを初めて見てとても感動した。今までは「自分たちがどう続けていくか」という話が多かったけど3年になり初段になって「どう次代につなげていくかというテーマに代わって黒帯である自覚が芽生えた気がした。自信と勇気と行動力、慈悲心と行動力を持った人になりたいと思った。
・新しく始めてもらうために、続けてもらうためには、と考えてみることで改めて少林寺拳法の楽しさややりがいに気付くことができました。また、自分だけでなく他の人の意見も聞けて、いろんな角度からの魅力があることを知れました。
・部員数について、少林寺拳法の意義について中井先生の熱い話が聞けてよかった。あまり関わることがない他校の人とも話すことができた。
【服装規定・演武審査について】(太田・宇佐美)
Tシャツは白、ズボンの長さ、髪の長さ、ゴムの色、爪の長さ等、細かな注意点がいっぱい。
ルール違反で失格にならないように、競技上の注意を良く読んで下さい。
【 資格別技術② 見習 】(小泉)
ここに急所があります。
【 資格別技術② 級 】(内藤)
投げる時は姿勢良く。
【 資格別技術② 有段 】(中井)
怖くても目を閉じないで。
(受講者の感想より)
・人の急所を知ることができました。形をしっかり覚えたいです。
・上受投・小手投・逆小手・巻落を習った。私は柔法をかけるときによく止まってしまう癖があるので、かからなかった先を考える練習を明日からしていこうと思った。また、次の動きにどんどんつなげられる動きをしたい。
・道場でやったことのない逆技に挑戦することができて楽しかったです。相手を倒す前の掛手にもっと注意を向けたいと思いました。
・演武で使う技を教わりました。柔法を主体で教えてもらい、演武で使おうと思っていた技もあり嬉しかったです。
・普段、技の中で少し疎かにしてしまっている部分が大切だったりしたので、自分のやり易いようにではなく相手のやりづらいようにと考えようと思います。
・演武でも使う小手投や上受投の説明がとても分かりやすかった。色々な先生から教えてもらったことを覚えておきたい。
【 演武講習 見習 】(太田)
「大きな声で」「列を合わせて」「アーの合図で」と地区指導員の声が響きます。
全員での団体演武をしようと、入部間もない生徒たちは必死に指導員の仕草を真似していました。
【 演武講習 級・有段 】(中井・内藤)
「攻撃してくる相手に対して容赦はいらない、床に叩き付けるように」と、
演武をするにあたっての気持ちの持ち方の指導がありました。
本部指導員から相手を信頼してしっかり突きや蹴りをしていくことが大切とのお話がありました。
その後、模範演武をして頂きました。
(受講者の感想より)
・二人一組でやる時は相手と息を合わせることが大切だということ。
・色々な人に混じって練習することで、自分が今まで意識していなかった事に気付き、有意義な修練ができました。
・技術で習った技を使い演武を組みました。実用的な技が多いので使っていきたいです。
・まだ覚えきれていないので日々の練習で気をつける。
・普段自分が悩んでいるとことを多く先生方に見てもらったり一緒に動いてもらったり、本当に貴重な経験ができて、とても嬉しくて楽しい時間でした。
・投げをとても苦戦していた自分たちは、どうしても「手」で投げてしまっていましたが、今日「体」で落ち着いて投げることを教わって、かなりスムーズに投げることができました。忘れることなく日々の練習で意識していきたいです。
・資格別技術で教えていただいたことや、内藤先生などから新たに教えてもらったことで燕返や小手投を改善できてよかった。
【 演武発表 】(有段→級→見習)
先ずは有段者から。
最近始めたばかりの見習の皆さん。 短い時間で一生懸命に覚えました。
【 講評・質疑応答 】(中井・内藤)
演武の構成と構成の間の運歩で気が抜けていると感じます。そこも演武の一部です。
突くのか蹴るのか、又は捕りにいくのかで相手との間合は変わります。攻撃をする時には間合を考えながら動きましょう。
少林寺拳法は大会で優勝できたとしても、そのことに意義はありません。それまでの過程の努力に意義があります。相手を思いやり、自信へと繋げていくことが大切です。(中井)
少林寺拳法をやっていると、演武を通して人間性が良くなります。相手は絶対に受ける、絶対に技を掛けることができると、信用・信頼して正確に突き蹴りをして下さい。
皆さんが本気で聞いてくれるから、本気で返そうと思います。自分が良く変わっていくことを実感してほしいです。少林寺拳法は次の人生に良い影響を与えてくれます。(内藤)
Q.天地拳第一系は下受してから始める? A.下受してからでも、中段構からでも良い。
Q.中段突が高くなる。 A.当たった瞬間が中段なら良い。
Q.体捌がよく分からない。 A.少林寺拳法は軸の移動が大きな特徴。
Q.残心とは何? A.相手がまだ攻撃してくるかもしれないと思って心を残す。
【 連盟理事長 講評 】
この中から指導者を育てていきたい。君たちの成長を見守っていきたいと思っています。
本部指導員と地区指導員の皆さんです。
それぞれの学校・所属別に記念写真を撮り、講習会は終了しました。
6月8日(日)に同じ静岡市北部体育館において、「中高大合同練習会」が行われる予定です。
今回参加して下さった方々は勿論、更に多くの方々のご参加をお待ちしています。(広報委員会)